ミイダスは、パーソルグループが運営する転職サービスで、簡単な質問に答えるだけで自分の市場価値を診断できるという点で話題を集めています。2015年のサービス開始以来、登録者数150万人を超えるサービスに成長していますが、一方で「診断結果の信憑性が低い」「オファーの質が悪い」といった批判的な声も少なくありません。果たして、ミイダスは転職活動において本当に有用なサービスなのでしょうか?
結論:ミイダスの特徴は
私が実際に業界関係者として調査・分析した結果、ミイダスは「自己分析ツールとしての利用を検討している方」には価値があるサービスですが、本格的な転職活動のメインツールとしては限定的という結論に至りました。特に、市場価値診断の精度の低さと届くオファーの質の問題は要注意です。
ミイダスの評判・口コミ分析
悪い評判・デメリット
1. 市場価値診断の数値が現実離れしている
「市場価値診断で想定より高い年収が表示されたので期待していましたが、実際に届くオファーの年収はそれを大きく下回るものばかりでした」
出典:talentsquare.co.jp
私が確認したところ、ミイダスの市場価値診断は実際の年収より100万円以上高く表示されることが多く、アルゴリズムも非公開です。実際に、業界では「参考程度にしかならない」という認識が一般的で、過度な期待は禁物と言わざるを得ません。
2. スカウトオファーの質が著しく低い
「自分の経歴やスキルを明らかに確認していないようなテンプレート的なメッセージや、一斉送信されたと思われるスカウトも含まれている」
出典:talentsquare.co.jp
実際に私が業界関係者から聞いた話では、ミイダスのスカウトシステムは自動化されすぎており、求職者の経歴と全く関係ない業界からのオファーが頻繁に届くとのことです。リクルートエージェントやdodaのような大手と比較すると、マッチング精度は明らかに劣っています。
3. 企業への営業活動が極めてしつこい
「電話切ってもすぐかけてくるし、恐喝と何が違うの?着信拒否に設定しても、違う番号からかかってきました」
出典:みん評
私が確認したところ、採用担当者向けの営業手法に関する苦情は業界内でも有名で、「自動更新詐欺商法」という厳しい批判も見受けられます。このような営業体質は、サービス全体の信頼性を大きく損なっていると言わざるを得ません。
4. 大手企業や高年収求人がほとんどない
「有名企業や高年収の求人などはあまり期待できません。中小企業などの求人が多めなので、有名企業に転職したいと考えているような人にはおすすめできない」
出典:talentsquare.co.jp
実際に、年収600万円以上の管理職ポジションや専門性の高いポストとなると、物足りなさを感じるのが現実です。ハイキャリア層にとっては、ビズリーチやJACリクルートメントの方が圧倒的に選択肢が豊富なのは明白です。
5. 転職サポート機能が皆無に等しい
「AIマッチングの精度は確かに優れているものの、転職活動における実践的なサポートは限定的です」
出典:morejob.co.jp
私の経験から申し上げると、転職成功の鍵は書類作成や面接対策、条件交渉にあります。ミイダスにはこれらのサポート機能が全くなく、大手転職エージェントと比較すると、サービスの充実度は雲泥の差があると言えます。
良い評判・メリット
1. 診断ツールが無料で充実している
「コンピテンシー診断やバイアス診断ゲームなど、診断コンテンツが充実していて、しかもすべて無料で受けられるのは魅力的」
出典:axxis.co.jp
確かに診断ツールの種類は豊富で、自己分析には役立ちます。ただし、これらの診断結果と実際の転職市場での評価は必ずしも一致しないため、あくまで参考程度に留めることが重要です。
2. 登録が簡単で手軽に始められる
「たった5分で登録完了!面倒な文章は記入しなくてもOK」
出典:Apple App Store
登録の手軽さは確かにメリットですが、とはいえ、本格的な転職活動では詳細な職務経歴書が必須となります。結局、大手エージェントへの登録も必要になることを考慮すべきでしょう。
3. 面接確約オファーが届く仕組み
「面接が確約されているので、書類選考に合格していることを意味します」
出典:hop-job.com
面接確約は一見魅力的ですが、実際にはオファー企業の質が低いケースが多く、希望条件に合わない求人がほとんどという現実があります。ただし、転職活動の練習としては活用できるかもしれません。
ミイダスの基本情報
運営会社 | ミイダス株式会社 |
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設立年 | 2019年4月(サービス開始2015年11月) |
本社所在地 | 東京都渋谷区道玄坂1-20-8 |
対象年齢層 | 20代~40代 |
主要取扱求人 | 中小企業中心・IT系多め |
許認可 | パーソルグループ傘下 |
登録者数 | 150万人以上 |
業界専門家としてのインサイダー分析
私が人材業界で10年以上のキャリアを積んできた経験から申し上げますと、ミイダスは「転職市場において周辺的なポジション」と評価せざるを得ません。
市場ポジションの実態
パーソルグループという大手の傘下にありながら、同グループのdodaと比較しても、求人数、企業の質、サポート体制のいずれにおいても大きく劣っています。実際の市場シェアも、リクルートエージェント、doda、ビズリーチといった大手と比較すると、極めて限定的です。
ビジネスモデルの構造的問題
ミイダスの最大の問題は、AIに過度に依存したマッチングシステムです。人材紹介業は本来、人と人とのつながりが重要な業界ですが、ミイダスはこの部分を軽視しています。その結果、以下のような問題が生じています。
- キャリアアドバイザーによる個別サポートがない
- 企業との条件交渉を代行してくれる人材がいない
- 転職後のフォローアップ体制が整っていない
向いている人・向いていない人
向いている人
- 自己分析ツールを無料で試したいだけの人
- 現在の年収が300万円以下で少しでも上げたい人
- 中小企業への転職を前提としている人
- 面接の練習をしたいだけの人
- 転職を急いでおらず情報収集段階の人
向いていない人
- 大手企業への転職を希望している人
- 年収600万円以上を目指している人
- キャリアアドバイザーのサポートが必要な人
- 書類作成や面接対策の支援を求める人
- 転職を本格的に検討している人
- ハイキャリア・管理職ポジションを狙う人
実践的なアドバイス
ミイダスを利用する際の注意点
- 必ず大手転職エージェントと併用するミイダス単独では求人の質・量ともに不十分です。リクルートエージェント、doda、ビズリーチなど大手サービスをメインに据えて、ミイダスはサブ的な位置づけで活用することをお勧めします。
- 市場価値診断の結果を鵜呑みにしない表示される年収は実際より大幅に高く出る傾向があります。現実的な市場価値は、大手エージェントのキャリアアドバイザーに相談して確認しましょう。
- オファーの質を慎重に見極める届くオファーの多くは希望条件に合わないものです。時間を無駄にしないよう、事前に企業情報をしっかり調査することが重要です。
- 他社サービスでの市場価値確認を先にまずは大手エージェントで自分の市場価値を確認してから、ミイダスの利用を検討することをお勧めします。
※本記事の内容は2025年9月時点の調査に基づくものです。サービス内容は変更される可能性がありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。また、本記事は個人の見解を含んでおり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません。転職は個人の状況により結果が異なりますので、複数のサービスを比較検討の上、ご自身の判断で選択してください。